2017年8月31日木曜日

8.31 色々がーん。白シャツ編。

わたしは白い服が好きでよく着る。

白いので当然汚れが目立つ。

白い服は消耗品と割り切ってはいるものの,お気に入りが汚れると,やはり悲しい。

しかもわたしはある時から「ミニマリストに俺はなる」と宣言してしまったせいで,全然服を持っていない。
最低限の服で暮らしているため,一着ダメになると,翌日以降の生活が突然危ぶまれる。

そんなのっぴきならない状況の中,先日白シャツにファンデーションがついてしまった。
しかも二着。
ミニマリスト大ピンチである。

ブリーチやらなんやら色々試し,少しは薄くなったものの,完全には落ちない。
仕方なくクリーニングに出す事にした。

ところがクリーニング屋で,染み抜きもつけて2着で四千円もかかると言われた。

2着で四千円て。
新しいの1着買えるし。

四千円はキツい。しかし諦めきれない。
別のクリーニング屋へ持ちこんだところ,そこでは2着で600円。
しかも,無料で染み抜きもお願いできるという。

ちなみに2着とも少し丈の長いシャツなので,一軒目では「ワンピース」とカテゴライズされてしまったため高くなったようだ。
二軒目は「シャツ」として処理してくれたので,料金を抑えることができた。
それにしても店によってこんなに料金に幅があるとは。勉強になった。

ところがシャツを引き取ったところ,二着とも全く落ちていなかった。
これ以上は有料の染み抜きオプションをつけねば対応できないという。
がーんである。
有料の染み抜きを頼んでも,一軒目の四千円よりは安いのだが,それでも落ちる保証はない。
がーんだが,今日のところは一旦引き上げることにした。

シャツはもちろんがーんだが,よく考えると,わたしはクリーニングの強い薬でも落ちないものをほぼ毎日顔につけているということになる。

しかも口紅などに至っては,確実に食べ物と一緒に体の中に入っている。

思わず“メイク 石鹸で落ちる”で検索してしまった。

色々がーん。

8.30 涙腺ガバガバ。

もともと涙もろい方ではあったが,最近酷い。

しょっちゅう泣いている。

今日だけでも『過保護のカホコ』(先週分)を観て泣き,吉田秋生『きつねのよめいり』を読んで泣いた。一日で2回泣いたことになる。

最近だと小川洋子『人質の朗読会』も泣いた。

某国で反政府組織に捕らわれた人質たち。
しかし救出作戦中に全員が死んでしまう。
捕らわれていた期間,人質たちは,各々が各々の言葉で綴った自分たちの物語を読み上げる朗読会を開いていた事が,彼らの死後,明らかになる。

いつ死んでもおかしくない状況で語られる,それぞれの人生を象徴するような物語。

その,人質たちの語る物語が泣けるのだ。
人間であることが痛くて,温かくて,一話毎に泣ける。

そして愛しい。汚いぬいぐるみを売る目の不自由な汚い老人,会う人会う人に「祖母に似ている」と言われる女性,人生の不思議と奇妙が,無性に愛しくなり,更に泣ける。

そして各々の物語の最後には,語り手の名前,年齢,その国を訪れていた理由が,ごく簡単に書き記される。

そこでも泣ける。
むしろそれだけで泣ける。
“ほんとうにこの世に存在したかもしれない彼もしくは彼女”,人が一人生きていくという重みに涙が出る。

うーん。

こんなに涙腺ガバガバで大丈夫だろうか。自分が心配。

とりあえず『人質の朗読会』はおすすめの一冊です。

2017年8月30日水曜日

8.29 しゃっくり……

自宅で呑みすぎてしゃっくりが止まらない。

頂いたしょっぱいチーズと甘いお酒(ポートワインに合いますとあったので,代わりに梅酒)が,奇跡のマリアージュすぎて,つい止まらなくなってしまったよ。

あー阿呆だー。

写真は昼間撮ったかわいいゴーヤ。
本文とは一ミリも関係ない。

2017年8月29日火曜日

8.28 贅沢な。

ぼんやりとしている。

楽日の翌日のような倦怠感と疲労感。

噴かしまくったエンジンが,まだ熱を帯びているような感じ。

ぼんやりしながらも,

請求書書いたり,
クリーニング出しに行ったり,
カレー食べたり,
コードブルー観たり,

やらなきゃいけないことや,やらなくてもいいことをやっていたんだけれども。

やっぱりまだぼんやりとしている。

お陰さまで,今月はグナワンさんWSや,ずっと参加したかったカンパニーのオーディションやらで,うれしい出会いがたくさんあったり,演劇のことをたくさん考えて,わくわくする瞬間や発見に恵まれたので,ここにきて少々食べ疲れしたのかもなあ。

などと思いながら。

贅沢な胃もたれ中。

2017年8月28日月曜日

8.27 詩を語る身体。

日本演出者協会主催の国際交流セミナー,インドネシアの作家・俳優・演出家グナワン・マルヤント氏WSの全日程が無事終了しました。

【"身体"と" 詩"。

"詩"の刺激を受けた身体は,どうやって"形" を積み重ねていくのか。

言い換えると,いかにして<身体は詩を書く>のか。"

詩"のタイトルは「Bunga-bunga Kuburan(ブンガ ブンガ クブラン)~花々の墓~」】


“身体はいかにして詩を語るのか。”

シンプルな発想がどこまでも深く広く膨らんでゆく様に,そしてシンプルだからこそ生じる危うい相互作用に,わくわくしっぱなしの四日間。初めて見る景色がたくさんありました。

ちょっと恥ずかしそうな笑顔が,チャーミングなグナワンさんは,とっても素敵な方でした。またぜひお会いしたいなあ。

通訳のTOMOさんも,常にあったかいオーラがぶんぶん出まくりの,素敵すぎる方でした。

そして同じチームで創作した皆さん,ありがとうございました。
共有し,共鳴し,その上での自由というものを体感できたのは,今回とても大きな収穫でした。

その身体に詩はあるか。
今後の表現に新たな指標ができました。
あらゆる巡り合わせに感謝です。

写真はTOMOさんから頂いたキーホルダー。
マハーバーラタに登場するガトートカチャという鬼(でいいのかな?)。インドネシアでは空飛ぶヒーローとして人気があるそうです。

おいらも飛ぶぞー

2017年8月26日土曜日

8.26 グナワン氏(fromインドネシア)のレクチャー

いま,インドネシアを代表する劇団,テアトル・ガラシのグナワン・マルヤント氏(作家・演出家・俳優)のワークショップに参加しています。

詩人でもあるグナワンさんから与えられた詩を身体化し,それを作品として創り上げるまでのプロセス。

それは言うなれば,人が抱き得るイメージの無限と自由を,文字通り身をもって感じる体験でした。

イメージには正しいも間違いもないので,あまりの自由さに戸惑いを覚えることもありましたが,じょじょに自由さを乗りこなす術というか,全部アリなんだけど,気づけばうっすら行くべき道が見えてくる感じとか,そういう感覚が掴めてきて。

そしてグナワンさんのディレクションはシンプルで具体的。難しいことを要求するわけじゃないのに気がつけば遠くに来てる。

存分に創作意欲を刺激されました。
じぶんの求める表現が,またひとつ確かになったように思います。
参加してよかったー。

そして,この3日で創り上げた作品の発表と,グナワンさんのレクチャーが明日8/27(日)14時から,東京芸術劇場のリハーサル室で行われます。

作品自体は本当に短くて,パフォーマンスに近いものなので,作品を観るつもりで来たらアレレと思うかもしれませんが,グナワンさんのお話が聞けるのはとても貴重な機会だと思います。

詳細は,日本演出者協会のHP,国際交流セミナー2017インドネシア特集をご覧ください。


8.25 セクシーえのき。続報。

二日間,えのきを干した。

お天気に恵まれ,よい具合に水分がぬけた。

どう調理しようかなあと調べたところ「そのまま食べてもスルメのような味がする」ということだったので,そのまま食べてみた。

美味い。

確かにスルメを彷彿させる味。
きのこ由来の香ばしさが人によっては気になるかもしれないが,旨味が凝縮されてなにも手を加えてないのにしっかり味がするし,食感も悪くなく,スルメよりは柔らかいので食べやすい。

ちょっと味見のつもりが止まらない。

なまっちろかったハナタレ小僧が,ガタイのいいセクシーガイになって戻ってきた。

えのきがすごいのか太陽がすごいのか。

また遠からずえのき58円の日が訪れんことを祈る。

2017年8月25日金曜日

8.24 セクシーえのき。

毎年気づけば夏が終わっている。

今年は特に,8月に入ってから異様な雨続きだったし,夏らしい遊びもしなかったから,夏,始まらずして終わる,といった感じだ。

去り行くものを嘆いていても仕様がないので,今日は秋刀魚を頂き,きのこを干して,秋を歓迎した。

晩夏というものは,暑さも和らぎ過ごしやすい。そして字面がなかなかセクシーで,なにやらどきっとする。嫌いじゃない。

ちなみに干したきのこは,えのき。
秋じゃなくても一年中ある,えのき。
大丈夫,大切なのは気持ちだ。

2017年8月24日木曜日

8.23 昼寝礼讚。

久しぶりに昼寝というものをした。

先週の締切祭り(しかも明日までにお願いします,というやつ)に次ぐ弾丸帰郷で,知らず知らずのうちに疲れがたまっていたらしい。

数時間の昼寝でわたしの身体はすっかり蘇った。
不思議なことに,夜早めに寝るなどしても補うことができずにいた何かが確実に補われた。
昼寝,すごい。
昼寝,素晴らしい。
昼寝,みんなした方がいいよ。

結果,今日は昼寝しかしなかった。
もはや昼寝というジャンルを逸脱したスケールの昼寝だった。
後悔はない。

2017年8月22日火曜日

8.22 「イヤ」の可能性。

好きな本が増えた。
『居心地の悪い部屋』という短編集だ。

最近「イヤミス」という言葉が流行って(?)いる。

読後感の悪いイヤなミステリー=イヤミス,ということらしい。

しかしこの『居心地の悪い部屋』は,ミステリーというわけではないので,単なる「イヤ」,ひたすら「イヤ」,以上。である。

わたしは「イヤ」な話が好きだ。
「イヤ」はすごく懐が深い気がするからだ。

楽しい話や,ハッピーな話ももちろん好きだけど,そういうプラスのものは,ある程度想定内というか,予想がつくというか,むしろ「楽しい」や「ハッピー」には,ある程度の既視感が必要なのだと思う。

一方で「イヤ」は果てしなく未知だ。

一方的で,乱暴で,目から鱗で,素晴らしい「イヤ」に出逢うと,身体の今まで意識したことのない部分を撫でられたような感覚に襲われる。

わたしはその度,人間と物語の豊かさに身震いする。

「イヤ」は,人間の感性の可能性なのだ。

そしてわたしは今日も,まだ見ぬ「イヤ」を求めてページをめくり,劇場に足を運ぶ。

8.21 料理は全ての道に通ず。たぶん。

わたしは食べることが好きだ。

だからみんなそうだと思って生きてきた。

しかし世の中には食べることが「嫌い」とまではいかなくても,食べることに「興味のない」人が,一定数いるようだ。

とりあえず空腹が満たせればカロリーメイトでいいやって人や,何を食べるか考えるのが面倒臭いから,毎回昼は蕎麦,みたいな人。

決して批判している訳ではない。
わたしもカロリーメイトを食べるし美味しいと思うし,何を食べるか考えるのが面倒な日もある。割りとある。

でも食べること,特にじぶんで料理することは,わたしにとって一番の気分転換でもあるし,そういう意味では身体以上に精神衛生的によい気がする。

ラペを作るためににんじんを延々と千切りにするのとか,たまらない。ネギの小口切りなんかもよい。大好き。

金子國義の「料理の盛りつけで美意識を身につけなさい」という言葉を知ってからは,盛り付けもがんばってみている。
(余談ですが『金子國義スタイルブック』は大変すばらしい本です。ぜひ。)

ちなみに写真のチーズケーキは,デコレーションもじぶんでやった。飴細工はプロに作ってもらったけど,でも我ながらよくできた。

角田光代も,良い作家になりたければ料理をしろと言われたと何かで読んだ。
(角田光代さんの料理エッセイも面白かった。タイトルは失念……)

やはり料理にはすべての道に通じるなにかがあると思う。

と,えらそうに書いておきながら,この2日連続でわたしの晩ごはんはスーパーのお総菜だった。所詮まだその程度,道半ばである。

2017年8月4日金曜日

8.4 夏野菜。

夏野菜が美味しい。

近所にちょこちょこ直売所があるので,時間があるときは散歩がてら野菜パトロールをしている。

そういう野菜は,無農薬だったり,有機野菜だったりするのもうれしい。

採れたてだし,お財布にもうれしい。
(ちなみに写真の野菜は全部100円,枝付き枝豆は300円)

地産地消,季節のものを食べるのが一番からだによいらしい。

これはどちらも叶えるすばらしいシステムだ。

食べものを整えれば心も整う。

そのうち野菜も自分でそだてたいー。

2017年8月3日木曜日

8.3 研究会。

過日,「身体技法とテクノロジー」の研究会でお話させて頂いた。

こちらの研究会は,芸能,芸術(ベトナムの打楽器から、花柳文化、太極拳などなど……ほんとうに多岐に渡ります)において,テクノロジーがどのような影響を与えているか,という事を研究している皆さんが集まっておられる研究会だ。(ざっくり言うと,そういうことでいいと思う)

わたしはそこに演劇代表(?)としてお呼ばれしたのである。

全ての面において途上の自分が演劇や演技のことについて分かったような事を言うのは大変気が引けたが,このような機会はめったに頂けるものではないし,ある意味,大変短い年数ではあるけれど,大学院で学問を修めた自分だからできることかもしれぬと思い,今回参加させて頂いた。

お話した内容は,

わたしが具体的にどのような演技トレーニングを積んできたかということを通して,俳優の感情のメカニズムについてどのようなことが考えられるか,ということ。

テクノロジーがテーマの研究会ということで,平田オリザさんが大阪大学の石黒教授と取り組まれている「アンドロイド演劇」について。

自分のことばで話すことの難しさにシックハックしつつの発表だったが,フロアの皆さんが本当に温かく,ふわっとしたわたしの話を丁寧に聞いてくださり,的確なご質問を下さったので,何とか無事にお役目を果たすことができた(と思う)。

そしてまた,こうして研究の場と繋がれたことは,わたしにとって大きな喜びであった。

本当にありがとうございました。

大阪は,煮えそうな程暑かった。